資産形成というと、
「できるだけお金を使わない」
「毎月の支出を減らす」
「余ったお金を投資に回す」
という考え方が中心になりがちです。
もちろん、これは資産を作るうえでとても大切です。
私自身も、家計簿をつけ、固定費を見直し、できるだけ無駄な支出を減らしながら投資を続けてきました。資産形成を「家計を整える→投資する→資産を育てる→FIREを考える→お金を人生に使う」という流れで考えています。詳しくはこちら 株パパの資産形成ロードマップ
その結果、少しずつ資産を増やすことができました。
でも、ある程度資産形成を続けてきた今、以前とは少し違うことも考えるようになりました。
「お金を増やすこと」だけを目的にしてしまうと、何のために資産形成をしているのか分からなくなるのではないか。
大切なのは、資産残高を最大化することだけではありません。
そのお金を使って、
- 家族とどんな時間を過ごしたのか
- どんな経験をしたのか
- 生活がどれだけ楽になったのか
- 自分や家族にどんな価値を残せたのか
を振り返ることも、資産形成の一部なのだと思います。
今回は、私自身がこれまでに「使ってよかった」と感じたお金について振り返ってみます。
資産形成は「お金を増やすこと」だけではない
私はこれまで、かなり「お金を残す」ことを意識してきました。
毎月の家計を確認し、無駄な支出を減らし、余ったお金を投資に回す。
資産が増えてくると、それが楽しくなってきます。
1,000万円。
2,000万円。
3,000万円。
そして5,000万円。
数字が増えていくことには、確かに大きな安心感があります。
一方で、資産形成を続けていると、こんな疑問も出てきます。
「このお金は、最終的に何のためにあるんだろう?」
もちろん、将来の生活のためです。
老後のためでもあります。
FIREを目指すためでもあります。
でも、それだけではありません。
お金は、本来何かと交換するために存在しています。
食事をする。
旅行をする。
家族との時間を作る。
趣味を楽しむ。
時間を買う。
安心を買う。
そう考えると、お金を貯めることと同じくらい、「何に使うか」を考えることも重要なのではないかと思うようになりました。
「節約すること」と「使わないこと」は違う
我が家では、基本的に無駄な支出は減らすようにしています。
ただし、「とにかく安ければいい」という考え方ではありません。
例えば、私は以前から、
- 自炊する
- DIYする
- 家庭菜園をする
- 固定費を見直す
- 必要以上に高いものを買わない
といったことを意識してきました。
これらは単純に支出を減らすだけではなく、自分でやること自体が楽しかったり、生活のスキルになったりするからです。
一方で、何でも自分でやればいいわけでもありません。
時間や手間まで考えれば、買ったほうが安いものもあります。
この「自分でやるか、外注するか」という考え方については、以前の記事でも詳しく整理しています。
生活費を減らすことだけを目的にするのではなく、自分にとって価値の高いところにはお金や時間を使う。
これが、私が考える「生活費の最適化」です。
→ 生活費最適化の考え方|DIY・自炊・家庭菜園は「自分でやる」と「外注する」をどう決める?
使ってよかったお金① 家族で行った北海道旅行
これまで使ったお金の中で、特に印象に残っているのが家族旅行です。
北海道へ家族で出かけたときには、交通費、宿泊費、食費など、それなりのお金を使いました。
もちろん、そのお金を投資に回していれば、将来的にはもっと大きな金額になっていたかもしれません。
それでも、
「使わなければよかった」
とは思っていません。
むしろ、子どもたちが小さい時期に家族で旅行できたことは、かなり価値のある支出だったと思っています。
子どもは成長します。
小さい頃に一緒に旅行できる時間は、あとから買い戻すことができません。
お金は将来また稼ぐことができます。
でも、
子どもが今の年齢で、家族4人で旅行する時間は、今しかありません。
この違いは、資産形成を続けるうえで意識しておきたいところです。
「今しかできないこと」にはお金を使う
資産形成をしていると、
「この10万円を投資に回せば、将来はいくらになるだろう?」
と考えてしまいます。
もちろん、それは悪いことではありません。
むしろ長期投資では重要な考え方です。
ただ、すべてのお金を将来のために回してしまうと、「今」という時間を犠牲にすることになります。
例えば、
- 子どもが小さいうちの旅行
- 家族で過ごす時間
- 若いうちにしかできない趣味
- 体力があるうちにやりたいこと
- 親と一緒に過ごす時間
こうしたものには、価格だけでは測れない価値があります。
だから私は、
「将来のために貯めるお金」と「今しかできないことに使うお金」を分けて考える
ようにしています。
これは、資産形成をやめるという意味ではありません。
むしろ、長期的に資産形成を続けるためにも必要な考え方だと思っています。
使ってよかったお金② 電動バリカン
もう少し小さな支出では、電動バリカンも買ってよかったものの一つです。
散髪代を節約するために購入したものですが、単純な節約額だけで考える必要はないと思っています。
自分で髪を切れるようになることで、
- 散髪代を減らせる
- 店に行く時間を減らせる
- 好きなタイミングでできる
- 家族でも使える
というメリットがあります。
もちろん、すべての人にとって良い買い物とは限りません。
自分で髪を切ることが面倒な人なら、美容室や理容室に行ったほうが満足度は高いでしょう。
つまり、
同じ1万円でも、その人にとっての価値は違います。
節約額だけで判断するのではなく、「その支出によって何が得られたのか」を考えることが大切だと思います。
使ってよかったお金③ パスタマシン
パスタマシンも、我が家では買ってよかったものです。
もちろん、スーパーでパスタを買ったほうが安いでしょう。
手間だけを考えれば、自分で作る必要もありません。
それでも、家族で料理をする時間や、自分で作ったものを食べる楽しさがあります。
こういう支出は、単純な「節約」というカテゴリーには入れにくいものです。
材料費だけを比較すれば、必ずしも最安ではありません。
でも、
「家族で楽しむ時間を買った」
と考えれば、また違った見方ができます。
これはDIYや家庭菜園にも似ています。
完成品だけを買うのではなく、「作る過程」そのものに価値がある場合があります。
安いものを買えば、必ず得をするわけではない
逆に、「安く買ったけれど、結果的に失敗だった」と感じることもあります。
以前、安さを優先してホテルを選んだことがありました。
価格だけを見れば、確かに安い。
でも、実際に泊まってみると、
「もう少しお金を払って、別のホテルを選べばよかった」
と感じました。
これも資産形成を続けているからこそ、考えさせられる経験でした。
安いこと自体には価値があります。
でも、
安い=得
ではありません。
支払った金額に対して、どれだけ満足できたのか。
その視点も大切です。
「安いから買う」をやめる
同じようなことは、日用品や服などにもあります。
安いから買う。
セールだから買う。
お得だから買う。
これを繰り返していると、一つひとつは小さな支出でも、結局使わないものが増えていきます。
だから我が家では、
「安いから買う」のではなく、「必要だから買う」
をできるだけ意識しています。
そして、必要なものを買う場合でも、
「新品でなければいけないのか?」
「中古でもいいのでは?」
「型落ち品ではどうか?」
と考えます。
これなら、必要なものを我慢する必要もありません。
単純に「買わない」のではなく、同じ満足をより少ないお金で得る方法を探すわけです。
子どもへのお金の使い方も考えるようになった
子どもに対するお金の使い方も、最近考えることが増えました。
何でも買ってあげることが良いとは思いません。
一方で、
「お金がもったいないから」
という理由だけで、すべてを我慢させるのも違うと思います。
子ども自身が欲しいものについて、
「本当に欲しいのか?」
「買ったら何に使うのか?」
「どのくらい大切に使えそうか?」
を一緒に考える。
そして、自分のお金から出す経験もしてもらう。
そうすると、単に物を買うだけではなく、
「お金を使う」という経験そのものが学びになります。
これは将来の金融教育にもつながると思っています。
使ってよかったお金には共通点がある
ここまで振り返ってみると、「使ってよかった」と感じる支出には、いくつか共通点がありました。
① 家族との時間が増えた
旅行や外出など、家族で共有できる経験。
② 時間が増えた
便利な道具を買うことで、家事や生活にかかる時間を減らせた。
③ 経験やスキルになった
料理、DIY、家庭菜園など、自分の中に残るもの。
④ 長く使えて満足度が高い
安さだけではなく、長期間使えるものを選んだ。
⑤ 「今しかできないこと」に使った
将来ではなく、今だからこそ価値があることに使った。
こうして考えると、良い支出とは、
「安い支出」ではなく、「払ったお金以上の価値を感じられた支出」
なのかもしれません。
お金を使うことも、資産形成の一部
資産形成を始めた頃の私は、とにかくお金を増やしたいと思っていました。
できるだけ貯める。
できるだけ投資する。
できるだけ資産を増やす。
それは今でも大切な考え方です。
でも、資産が増えてきた今だからこそ、
「増やしたお金を何に使うのか」
も同じくらい大切だと感じています。
私がFIREを目指しているのも、単純に「仕事を辞めたい」からではありません。
お金のためだけに働く必要がない状態を作り、自分や家族が大切にしたいことを選べるようにしたいからです。
その考え方については、私がFIREを目指すようになった経緯も含めて、こちらの記事で詳しく書いています。
→ 40代からFIREを目指す|年収250万円だった私が世帯資産5,000万円、50歳1億5,000万円を目指すまで
「使ってよかった」と思えるお金を増やしたい
資産形成というと、資産残高のグラフを右肩上がりにすることを目指しがちです。
私も、資産の増加を見るのは好きです。
でも、本当に大切なのは、その数字の裏側にある生活なのだと思います。
家族で旅行した。
子どもと遊んだ。
好きなことを楽しんだ。
生活が少し便利になった。
新しい経験をした。
自分でできることが増えた。
そうした一つひとつも、立派な「資産」ではないでしょうか。
金融資産のように数字で表すことはできません。
売却することもできません。
でも、人生を豊かにするという意味では、とても大きな価値があります。
私がこれからも大切にしたい4つの質問
これから何かにお金を使うとき、私は次の4つを考えてみようと思っています。
① 本当に必要なのか?
「安いから」「お得だから」ではなく、自分や家族にとって本当に必要なのか。
② 使った後に満足できそうか?
価格ではなく、得られる満足や価値を考える。
③ 今しかできないことなのか?
将来でもできることなのか、それとも今だからこそ価値があるのか。
④ そのお金で何を得たいのか?
物なのか、時間なのか、経験なのか、安心なのか。
この4つを考えるだけでも、「なんとなく使ってしまうお金」はかなり減らせると思います。
お金は「人生の選択肢」を増やすためにある
私は、資産形成の目的を「できるだけ大きな資産を作ること」だとは考えていません。
もちろん、資産が多ければ選択肢は増えます。
でも、本当に欲しいのは資産残高そのものではありません。
お金があることで、人生の選択肢が増えることです。
働き方を選べる。
住む場所を選べる。
家族との時間を増やせる。
やりたいことに挑戦できる。
困ったときに無理をしなくていい。
そして、
「使いたい」と思ったときに、気持ちよくお金を使える。
そんな状態を作るために、私はこれからも家計を整え、投資を続けていきたいと思っています。
そして、増やしたお金をただ数字として積み上げるだけではなく、
「使ってよかった」と思えるお金も、少しずつ増やしていきたい。
それが、私にとっての資産形成の一つのゴールなのだと思います。
まとめ
資産形成では、
「いくら貯めたか」
「いくら投資したか」
「資産がいくらになったか」
という数字に目が向きます。
もちろん、それらは大切です。
でも、それだけではありません。
お金を増やすことは目的ではなく、人生の選択肢を増やすための手段です。
だからこそ、
- 無駄な支出は減らす
- 必要なものは賢く買う
- 家族との時間にはお金を使う
- 今しかできない経験を大切にする
- 自分が本当に価値を感じることには、気持ちよく使う
そんなバランスを大切にしたいと思っています。
資産形成の最後にあるのは、「もっとお金を増やすこと」だけではありません。
そのお金を使って、どんな人生を送りたいのか。
そこまで考えてこそ、資産形成には意味があるのだと思います。
※この記事は、筆者自身の家計管理・資産形成・お金の使い方についての経験や考え方をまとめたものです。特定の商品や投資行動を推奨するものではありません。

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