20代で60歳までの人生計画を書いた。40代になって振り返って分かったこと

暮らし

20代の頃、私はノートに60歳までの人生計画を書きました。

当時の私は、決して余裕のある生活をしていたわけではありません。

最初に就職した会社では年収250万円ほど。

手取りは20万円弱で、東京の家賃は6〜7万円。

奨学金の返済もあり、給料日前になると貯金はほぼゼロ。

自炊を中心に生活し、月に一度飲みに行くことがちょっとした楽しみでした。

そんな生活の中で、

「このまま何となく働き続けたら、どうなるんだろう」

と思うようになりました。

そこでノートを開き、将来やりたいことや目標を思いつくまま書き出しました。

今振り返ると、かなり無謀な目標もあります。

でも不思議なことに、そのノートに書いたことの一部は実現しました。

一方で、実現しなかったこともあります。

そして、40代になった今では「もう目指さなくていい」と思っている目標もあります。

今回は、昔の自分が書いた人生計画を振り返りながら、

目標を紙に書くことには、本当に意味があるのか

を考えてみます。

株パパ

株式投資歴17年目のサラリーマン投資家、2児のパパ
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20代の私は「このままでは嫌だ」と思っていた

新卒で働き始めた頃、収入はそれほど多くありませんでした。

年収は約250万円。

賞与もなく、東京で一人暮らし。

家賃と奨学金を払い、生活費を出すと、ほとんどお金は残りません。

それでも、

「とりあえず3年は働こう」

と決めていました。

ただ、3年間働いたその先については何も決まっていませんでした。

転職するのか。

そのまま働くのか。

結婚するのか。

どこに住むのか。

いくら貯めたいのか。

何歳まで働きたいのか。

当時は、ほとんど答えを持っていません。

だからこそ、

一度、自分がどうなりたいのか書いてみよう

と思いました。


ノートに書いた「60歳までの人生計画」

そのとき書いた目標には、こんなものがありました。

当時書いた目標その後
株式投資を始める実行
5年で300万円達成
10年で1,000万円達成
結婚する実現
子ども2人実現
不動産投資をする実行せず
年間500万円貯める当時とは考え方が変化
50歳を過ぎたら早期退職現在も目標
60歳までに数十億円規模の資産現在は目指していない

今見ると、

60歳で数十億円

などはかなり勢いがあります(笑)。

当時の私は「お金持ちになること」そのものへの憧れも強かったのだと思います。

でも、重要なのは予想が全部当たったことではありません。

むしろ、

当たらなかったこと、途中で考えが変わったこともたくさんあります。


紙に書いたから、夢が勝手に叶ったわけではない

「目標を紙に書くと叶う」

という話があります。

いわゆる「引き寄せの法則」として語られることもあります。

私は、紙に書いただけで何か不思議な力が働き、目標が実現するとは考えていません。

ノートに、

「1,000万円貯める」

と書いた翌日に、銀行残高が増えるわけではありません。

それでも、紙に書くことには意味があったと思っています。

なぜなら、

自分がどこへ向かいたいのかが、初めて具体的になったからです。

「お金持ちになりたい」

では曖昧です。

でも、

「5年で300万円」

なら、

1年で60万円。

毎月なら5万円。

と考えられます。

数字にすると、

夢が行動に変わります。


目標を書いたことで「選択の基準」ができた

今振り返ると、ノートの一番大きな効果は、

未来を予言したことではなく、日々の選択に基準ができたこと

だったと思います。

例えば、

「10年で1,000万円」

と決めていれば、

毎月どのくらい貯める必要があるのか。

今の給料で可能なのか。

もっと収入を上げる必要があるのか。

投資をするのか。

という次の問題が出てきます。

そして、

「50歳を過ぎたら早期退職したい」

と書いていれば、

50歳までにどれくらい資産が必要なのか。

住宅費はどうするのか。

子どもの教育費はどうするのか。

ということを考えるようになります。

目標があると、

今の選択と将来がつながります。


だから転職も「給料が上がるか」だけではなかった

当時の私にとって、転職はかなり大きな出来事でした。

もちろん収入を増やしたいという気持ちはありました。

でも、

「どんな人生にしたいか」

を一度考えたことで、

単に今月の給料だけを見るのではなく、

この働き方を10年、20年続けたらどうなるのか

を考えるようになったと思います。

転職後、以前より資産形成に回せるお金も増えていきました。

そして投資を続け、家計管理も続けました。

最初から現在のような計画があったわけではありません。

でも、人生計画を書いたことで、

少なくとも「何となく今のまま」という選択はしにくくなりました。

転職で分かった「給料は能力だけで決まらない」という話


5年300万円、10年1,000万円は現実になった

当時のノートには、

5年で300万円。

10年で1,000万円。

と書いていました。

実際に、資産は少しずつ増えていきました。

もちろん一直線ではありません。

投資をしているので株価が下がることもあります。

思ったほど貯められない時期もあります。

生活環境も変わりました。

結婚し、子どもが生まれ、住宅も購入しました。

それでも、長い期間で見ると資産形成は進みました。

現在は世帯合算で5,000万円を超えるところまで来ています。

20代の頃の自分からすれば、かなり遠く感じていた金額です。

でも、面白いのはここからです。

資産が増えるほど、「もっとお金持ちになりたい」という気持ちは逆に弱くなりました。


「60歳までに30億円」は、もう目指していない

当時の私は、

「60歳までに30億円」

というような目標まで書いていました。

今考えれば、かなり現実離れしています。

ただ、若い頃の自分が本気で、

とにかく大きなお金を持つこと=成功

と考えていたことは分かります。

でも今は、30億円欲しいとは思っていません。

むしろ最近は、

「どこまで増やせば十分なのか」

を考えるようになりました。

これは目標を達成できないから諦めた、というだけではありません。

自分にとって必要なお金が少しずつ分かってきたからです。

住む家。

食べるもの。

家族との時間。

趣味。

旅行。

働き方。

こうしたものを考えていくと、

資産額を最大化すること自体が目的ではない

と感じるようになりました。


目標は変えていい

人生計画を書くと、

「一度決めた目標は達成しなければならない」

と思ってしまうかもしれません。

でも、私はむしろ逆だと思っています。

目標は途中で変えていい。

20代の自分と40代の自分では、

価値観も違います。

家族構成も違います。

収入も違います。

資産も違います。

社会環境も違います。

20代の自分が決めた目標に、40代の自分が縛られる必要はありません。

大切なのは、

定期的に「まだこれは自分が望んでいることなのか」を確認すること

だと思っています。


不動産投資はやらなかった

ノートには不動産投資についても書いていました。

しかし、私は結局、不動産投資をしていません。

当時は、

「資産形成といえば株と不動産」

というくらいの感覚で書いていたのだと思います。

でも、実際に資産形成を続けていく中で、

自分には株式や投資信託の方が合っていると感じるようになりました。

これは、

目標を達成できなかった

というより、

やらないと判断した

という方が近いです。

計画には、

「やることを決める」

だけではなく、

「やらないことを決める」

役割もあります。


50歳でFIREする目標は、今も残っている

一方で、20代の頃に書いた目標の中で、現在も残っているものがあります。

それが、

50歳前後で会社員としての働き方から離れること

です。

当時は「早期退職」という言葉で考えていました。

今でいうFIREに近い考え方です。

現在も私は、50歳までのFIREを一つの目標にしています。

ただし、昔考えていた「仕事を完全に辞めて何もしない」イメージとは少し変わりました。

ブログを書く。

興味のある仕事を少しする。

地域の活動に参加する。

配当などの収入もある。

そんな働き方でもいいと思っています。

大切なのは、

働かなくてはいけない状態から、働くかどうかを自分で選べる状態になること

です。

私がどのようにFIREを考えるようになったのかは、

40代からFIREを目指す|年収250万円だった私が世帯資産5,000万円、50歳1億5,000万円を目指すまで

で詳しく書いています。


昔の計画と、今のFIRE計画はかなり違う

20代の頃は、

とにかく資産を増やすこと

を考えていました。

現在は、

いくらあれば、自分が望む生活をできるのか

を考えています。

この違いはかなり大きいです。

例えば、今の私がFIRE後にやりたいことは、

庭の手入れ。

自炊。

DIY。

ロードバイク。

図書館。

妻との旅行。

などです。

必ずしも莫大なお金が必要な生活ではありません。

一方で、家族との旅行や経験など、

「今しかできないこと」にはお金を使いたい

とも思うようになりました。

資産形成の目的が、

「できるだけ大きな数字を作る」

から、

「人生の選択肢を増やす」

へ変わってきたのだと思います。


コーストFIREを知って、「今」のお金も考えるようになった

若い頃は、

「今使うより、将来のために貯めた方がいい」

という気持ちがかなり強かったと思います。

資産形成という意味では間違っていません。

でも、40代になって感じるのは、

時間にも期限がある

ということです。

20代でしかできない経験。

子どもが小さい今だからできる旅行。

体力がある時期だから楽しめる趣味。

それらを全部我慢して、

60歳の資産額だけを最大化することが、本当に正しいのか。

最近はそう考えるようになりました。

この考え方に近いのが、コーストFIREです。

将来必要な資産形成の見通しがある程度立ったら、今の経験や生活にもお金を使っていく。

私はこの考え方にはかなり共感しています。

コーストFIREとは?年齢別の必要資産をシミュレーションしながら考える「今」と「将来」のお金


目標を書くなら「金額」だけでは足りない

20代の頃の私は、

300万円。

1,000万円。

30億円。

のように、数字をたくさん書いていました。

でも今、人生計画を書き直すなら、金額以外ももっと書くと思います。

例えば、

どんな一日を送りたいか。

誰と過ごしたいか。

どこに住みたいか。

どれくらい働きたいか。

何を趣味にしたいか。

家族と何をしたいか。

お金は、それを実現するための手段だからです。

「1億円欲しい」

だけでは、

1億円になった後に何をしたいのか分かりません。

でも、

「50歳以降、平日に図書館へ行き、ロードバイクに乗り、妻と旅行する」

なら、

その生活に必要な金額を逆算できます。

金額から人生を考えるのではなく、人生から必要なお金を考える。

今なら、こちらの順番で人生計画を書くと思います。


もし今から人生計画を書くなら、この5つを書く

難しい表を作る必要はないと思います。

紙でもノートでもスマートフォンでも構いません。

私なら、まず次の5つを書きます。

① 10年後、どんな生活をしていたいか

資産額より先に、

どこで、誰と、どんな一日を過ごしたいのか。

を書きます。

② 何歳まで、どのくらい働きたいか

60歳までフルタイム。

50歳から週3日。

完全FIRE。

仕事は続けたい。

何でもいいと思います。

③ その生活には年間いくら必要か

ここで初めてお金を考えます。

住宅費。

食費。

旅行。

趣味。

教育費。

老後。

大まかでも構いません。

④ 現在地との差を確認する

現在の資産。

収入。

年間貯蓄額。

投資額。

負債。

これを整理します。

⑤ 毎年書き直す

人生は変わります。

だから計画も変えていい。

むしろ、

変わった自分に合わせて書き直すこと

の方が重要だと思います。


人生計画は「未来を当てるため」ではない

20代の頃に書いた計画を振り返ると、

当たったこともあります。

外れたこともあります。

途中でやめたこともあります。

昔より重要になったこともあります。

つまり、

人生計画はほとんど予定通りには進みません。

それでも、書いてよかったと思っています。

なぜなら、人生計画の目的は、

未来を正確に予測することではない

からです。

自分が今どこにいて、

どこへ行きたいと思っているのか。

その差を確認する。

そして、

今日何をするか決める。

それが人生計画の役割なのではないでしょうか。


「引き寄せ」より、行動が変わったことの方が大きかった

昔の記事では、「引き寄せの法則」という考え方についても触れていました。

今振り返ると、私はもう少し現実的に考えています。

目標を書いたから、宇宙が何かを運んできてくれたわけではありません。

でも、

目標を書いた。

意識するようになった。

情報を探すようになった。

転職を考えた。

家計を管理した。

投資を始めた。

何年も続けた。

この積み重ねはありました。

つまり、

紙に書いたことで未来が変わったというより、紙に書いたことで自分の行動が少しずつ変わった。

私はその方が、ずっと納得できます。


そして一番面白いのは「夢が叶ったこと」ではなかった

40代になって昔の人生計画を見返して、一番面白いと感じるのは、

「結構叶っている!」

ということではありません。

昔の自分が欲しかったものを、今の自分はそれほど欲しがっていないこと

です。

昔は大きな資産を持つこと自体に憧れていました。

今は、

家族と過ごす時間。

自由な時間。

健康。

趣味。

自分のペースで働けること。

そうしたものの方が重要になってきました。

お金が増えるにつれて物欲やお金に対する考え方がどう変わったのかについては、

使ってよかったお金を、家族の豊かさとして振り返る|節約だけではない「お金の使い方」

でも書いています。


まとめ|人生計画は「正解を書くもの」ではない

20代の私は、60歳までの人生計画をノートに書きました。

5年で300万円。

10年で1,000万円。

結婚。

子ども2人。

不動産投資。

年間500万円の貯蓄。

50歳前後で早期退職。

60歳で数十億円。

40代になった今、それを振り返ると、

実現したもの。

実現しなかったもの。

まだ途中のもの。

もう必要ないと思うもの。

いろいろあります。

でも、それでいいと思っています。

人生計画は、

書いた通りに生きるための契約書ではありません。

今の自分が、

どこへ行きたいと思っているのかを確認するための地図です。

道が変われば、地図を書き直せばいい。

目的地そのものが変わってもいい。

私自身、昔は「できるだけ大きな資産を作ること」を考えていました。

今は、

お金を増やして、人生の選択肢を増やすこと

の方を大切にしています。

だから今でも、ときどき昔のノートを見返します。

昔の自分の計画を守るためではありません。

今の自分が、本当に進みたい方向へ進んでいるか確認するためです。

家計を整えるところから投資、FIRE、そしてその先のお金の使い方まで、私自身の資産形成の考え方は、

株パパの資産形成ロードマップ

にまとめています。


免責事項

本記事は、筆者自身の人生設計や資産形成に関する経験・考えを紹介するものです。将来の収入、資産形成、投資成果等を保証するものではありません。投資には元本割れの可能性がありますので、ご自身の家計状況や目的に合わせて判断してください。

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