オルカンとVTを比較|両方持つ意味は?両方保有する私が子どもにはオルカンを選んだ理由

投資

「オルカンとVTは何が違う?」

「どちらも全世界株式なら、両方持つ意味はある?」

全世界の株式へ分散投資しようとすると、候補になりやすいのが、

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」

と、

Vanguard Total World Stock ETF(VT)

です。

結論から言うと、オルカンとVTを両方持つ必要性はそれほど高くないと私は考えています。

どちらも日本を含む世界中の株式へ幅広く投資する商品だからです。

ただし、まったく同じ商品ではありません。

連動を目指す指数、投資対象となる企業の範囲、投資信託とETFという商品の仕組み、分配金の扱い、売買方法などに違いがあります。

そして私は、実際にオルカンとVTの両方を保有しています。

合理性だけを考えれば一本でもいい。

それでも、私の中では少し役割が違います。

オルカンは、できるだけ手間をかけず長期で資産形成するもの。

VTは、分配金を受け取りながらETFを保有する楽しさも含めて持つもの。

そんな感覚です。

一方、子どものために長期間運用する資産については、私はVTではなくオルカンを選びました。

この記事では、実際に両方を保有している立場から、オルカンとVTの違い、両方持つ意味、そしてなぜ子どもの資産にはオルカンを選んだのかを整理します。

株パパ

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オルカンとVTを比較|まず違いを一覧で確認

オルカンとVTは、どちらも世界中の株式へ幅広く分散投資できます。

しかし、仕組みはかなり違います。

比較項目オルカンVT
正式名称eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)Vanguard Total World Stock ETF
商品投資信託米国ETF
連動対象MSCI ACWIFTSE Global All Cap Index
投資対象日本を含む先進国・新興国株式日本を含む先進国・新興国株式
小型株基本的に対象外対象に含む
コスト信託報酬 年率0.05775%以内(税込)※経費率0.06%
売買基準価額で購入・売却市場価格でリアルタイム売買
分配金原則としてファンド内で運用現金で受け取る
通貨円で購入可能日本の証券会社では円貨・外貨決済等
NISAつみたて投資枠・成長投資枠の対象証券会社の取扱条件等による

※オルカンの信託報酬は純資産総額に応じて変動する仕組みがあります。

オルカンはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスへの連動を目指す投資信託です。

一方、VTはFTSE Global All Cap Indexへの連動を目指します。

VTのベンチマークは大型株・中型株だけでなく小型株も含み、世界の投資可能な株式時価総額の98%超をカバーするとVanguardは説明しています。2026年7月31日時点のVTの保有銘柄数は10,068銘柄、経費率は0.06%です。

細かな違いはありますが、どちらも「世界中の企業へまとめて投資する」という大きな方向性は同じです。


オルカンとVTを両方持つ意味はある?

ここが今回一番伝えたいところです。

分散投資を目的として、オルカンとVTを両方持つ必要性はそれほど高くありません。

なぜなら、投資先がかなり重複しているからです。

例えばオルカンを50万円、VTを50万円買ったとします。

商品は2本になります。

しかし、

「全世界株式とは違う資産へ分散できた」わけではありません。

どちらも世界株式を時価総額などに応じて広く保有する商品です。

もちろん指数が違うので構成銘柄や比率は完全には一致しません。

特にVTは小型株までカバーするという違いがあります。

それでも、

オルカン+VT=まったく違う2種類の資産

と考えるのは少し違います。

資産クラスとして見れば、どちらも「全世界株式」です。


それでも私はオルカンとVTを両方持っている

「じゃあ、なぜ両方持っているの?」

と思いますよね。

私の場合、明確な理由があります。

というより、

投資効率だけでは説明できない理由があります。

私はVTから分配金が入ってくるのが結構好きです。

VTでは実際に分配が行われており、Vanguardの公式情報でも2025年、2026年の分配実績を確認できます。

証券口座にドルが入ってくる。

「世界中の企業から利益の一部を受け取ったんだな」

という感覚があります。

資産形成だけを考えれば、必ずしも現金として受け取る必要はありません。

でも、これはこれで楽しい。

私は個別株も保有しているので、こういう「投資している実感」が好きなのだと思います。

一方、オルカンには別の良さがあります。

購入する。

保有する。

そして、基本的には放っておく。

資産形成の道具として非常にシンプルです。

だから私は、

VT=ETFを持つ楽しさも含めて保有

オルカン=できるだけ手間をかけず長期資産形成

と、自分の中で少し役割を分けています。

これは「両方持った方がリターンが高くなる」という意味ではありません。

むしろ合理性だけなら、どちらか一本にまとめる考え方も十分にあります。

それでも私は、投資を完全に効率だけで考えてはいません。

長く続けられることや、自分が楽しめることも大切だと思っています。


オルカンとVTの大きな違い① 投資信託かETFか

オルカンとVTを比較するとき、指数の違い以上に重要なのが、

投資信託とETFの違い

だと思います。

オルカンは投資信託です。

100円、1,000円、1万円といった金額指定で購入しやすく、証券会社によっては毎月の自動積立も設定できます。

一度設定してしまえば、その後はほとんど何もしない運用もできます。

VTは米国市場に上場しているETFです。

株式と同じように市場で売買します。

市場が開いている時間なら価格が動き、指値注文などもできます。

これはETFの面白さでもあります。

しかし、長期資産形成だけを目的にするなら、

「いつ買おう?」

「ドルに替えようか?」

「分配金をどうしよう?」

と考えることが増える場合もあります。

この手間の差は、長期間運用するほど意外と重要だと思っています。


大きな違い② 分配金を受け取るか、ファンド内で運用するか

私が両方を保有していて一番違いを感じるのがここです。

VTでは分配金が現金として支払われます。

Vanguardの公式情報でも、VTは2025年3月、6月、9月、12月、2026年3月、6月に分配実績があります。

一方、オルカンは分配金を頻繁に投資家へ支払う商品ではありません。

そのため、投資家自身が分配金を受け取り、その都度再投資する必要がありません。

私はこの違いを、

VTは「受け取る楽しさ」

オルカンは「放っておける楽さ」

と感じています。

なお、「オルカンは配当金がないの?」という疑問については、別の記事で詳しく整理しています。

オルカンは配当金がない?分配金が出ない理由と再投資の仕組み


大きな違い③ 投資対象の範囲

両方とも全世界株式ですが、連動する指数が違います。

オルカンは、

MSCI ACWI

への連動を目指します。

VTは、

FTSE Global All Cap Index

への連動を目指します。

大きな違いの一つが小型株です。

VTのベンチマークは大型株・中型株・小型株を対象としており、Vanguardによれば世界の投資可能な株式時価総額の98%超をカバーします。

つまりVTの方が、より小さな企業まで含めて世界株式市場を広く保有する設計です。

一方、オルカンも日本を含む先進国・新興国へ非常に幅広く投資します。

したがって、

VTにしか世界分散できない

あるいは、

オルカンでは分散が不十分

という話ではありません。

どこまで細かく世界市場をカバーするかの違いと考えた方が分かりやすいと思います。


大きな違い④ コスト

コストだけを見ると、両者とも非常に低コストです。

2026年現在、VTの経費率は**0.06%**です。

オルカンの信託報酬は**年率0.05775%以内(税込)**となっています。

数字だけならかなり近い水準です。

ただし、単純に0.05775%と0.06%だけを比較して「こちらの方がお得」と判断する必要はないと思います。

VTはETFなので、利用する証券会社や売買方法、為替取引なども関係します。

オルカンにも信託報酬以外の費用が発生する場合があります。

長期投資ではコストは重要です。

ただ、この2商品の比較では、

わずかなコスト差以上に「自分がどう運用したいか」の違いの方が大きい

と私は考えています。


では、なぜ子どもの長期運用にはオルカンを選んだのか

私は自分自身ではVTもオルカンも保有しています。

しかし、子どものために長期間運用する資産については、オルカンを選びました。

一番の理由は、

できるだけ手間をかけずに長期間運用したかったからです。

子どもの資産は、私自身の趣味として投資するお金とは少し違います。

何度も売買したいわけではありません。

分配金を受け取って楽しみたいわけでもありません。

長期間、世界中の企業へ分散投資しながら、

なるべく触らず育てたい。

そう考えました。

その用途には、私の場合オルカンの方が合っていました。


子どもの投資では「親が楽しいか」より「放っておけるか」を重視した

VTを持っていると、分配金が入ってくるのは楽しいです。

ETFを持っている感覚もあります。

しかし、それは私自身の楽しみです。

子どものためのお金で同じことをする必要はありません。

子どもの資産について私が重要だと思ったのは、

親が投資を楽しめることではなく、余計なことをせず長期間保有できること

でした。

その意味で、

「買ったら基本的にはそのまま」

という運用がしやすいオルカンを選びました。


オルカンが向いていると考える人

私自身の経験から考えると、オルカンは、

  • 投資をできるだけシンプルにしたい
  • 円で手軽に積み立てたい
  • 分配金を自分で再投資する手間を減らしたい
  • NISAのつみたて投資枠を利用したい
  • 長期間ほったらかしで運用したい

という人には使いやすい商品だと思います。

オルカンはNISAの成長投資枠・つみたて投資枠の対象商品です。

特に、

「投資にあまり時間を使いたくない」

という人との相性は良いと思います。


VTが向いていると考える人

一方VTは、

  • ETFを自分で売買したい
  • 世界の小型株まで幅広く投資したい
  • 分配金を現金で受け取りたい
  • ドル資産を保有したい
  • 米国ETFそのものを楽しみたい

という人には面白い選択肢です。

私自身はこちらの要素も好きなので、VTを保有しています。

資産形成を完全に作業として割り切れる人もいれば、

「投資そのものを少し楽しみたい」

という人もいるでしょう。

私は後者でもあります。


オルカンとVTを両方持つのが向いている人は?

では、両方持つのはダメなのでしょうか。

私はそうは思いません。

実際、自分が両方持っています。

ただし、

「分散するために両方買わなければならない」

とは考えない方がいいと思います。

両方持つなら、

「なぜ2つ必要なのか」

を自分なりに説明できれば十分です。

私なら、

オルカン=資産形成の道具

VT=資産形成+ETFを保有する楽しさ

です。

逆に、

「どっちがいいか決められないから半分ずつ」

という理由だけなら、一度立ち止まって考えてみてもいいでしょう。

投資商品を増やしたからといって、必ずしも分散が進むわけではありません。


「どちらが儲かる?」で決めなくてもいい

オルカンとVTを比較すると、

「結局どっちのリターンが高いの?」

という話になりがちです。

しかし、将来どちらが高いリターンになるかは分かりません。

連動指数が違うのでリターンには多少の差が生まれます。

しかし、どちらも世界中の株式へ幅広く投資する商品です。

私は、

過去のリターンのわずかな差から未来の勝者を当てることより、自分が長く持ち続けられる仕組みを選ぶこと

の方を重視しています。

特に子どもの資産ならなおさらです。

20年近く運用する可能性があるお金です。

途中で何度も商品を変更するより、

「これなら放っておける」

と思えるものを選びました。


子どものお金を投資する前に考えたこと

そもそも私は、

「子どものお金なら全部投資すればいい」

とは考えていません。

子どものお金には、

  • 数年以内に使う可能性があるお金
  • 教育費として必要になるお金
  • かなり長期間使わないお金

があります。

使う時期によって、取れるリスクは変わります。

最近、子どもが貯めたお年玉50万円をどうするかについても、実際に家族で考えました。

「50万円あるならオルカンを買えばいい」で終わらせず、現金として残すお金、投資に回すお金、子ども自身がお金について考えることまで含めて整理しています。

子どものお年玉50万円をどうする?

未成年口座そのものの考え方については、こちらでも整理しています。

未成年口座・子どもの資産形成について


私の結論|合理性だけなら一本でもいい。でも私は両方持っている

オルカンとVTは、どちらも世界中の株式へ幅広く投資できる商品です。

大きな違いを整理すると、

オルカン

  • 投資信託
  • MSCI ACWIへの連動を目指す
  • 円で購入・積立しやすい
  • 分配金を受け取る手間が少ない
  • 長期のほったらかし運用と相性がいい

VT

  • 米国ETF
  • FTSE Global All Cap Indexへの連動を目指す
  • 小型株まで含めて非常に幅広く投資
  • 分配金を現金で受け取れる
  • ETFを保有する楽しさがある

どちらも優れた商品だと思います。

そして、分散するためだけなら両方持つ必要性はそれほど高くありません。

投資先が大きく重複しているからです。

それでも私は両方持っています。

VTから分配金が入るとうれしい。

ETFを持っているのも楽しい。

一方で、オルカンはほとんど何もしなくていい。

それぞれ違う良さを感じています。

しかし、子どもの長期資産についてはオルカンを選びました。

自分の楽しみではなく、

長期間、できるだけ余計なことをせず運用すること

を優先したからです。

投資では、何でも一つの正解を決める必要はないと思っています。

合理性だけなら一本。

目的が違うなら両方。

大切なのは、

「なぜ自分はそれを持っているのか」を自分なりに説明できること。

私はそれでいいと思っています。


※本記事は筆者自身の投資経験をもとに、オルカンとVTの違いを紹介するものです。特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資には元本割れ等のリスクがあります。商品内容、費用、NISAの対象状況等は変更される可能性があるため、投資判断の際は各運用会社・金融機関等の最新情報をご確認ください。

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