「住宅ローンは若いうちに組んだ方がいい」
そんな話を聞いたことはありませんか?
私も住宅購入を検討するまで、住宅ローンは主に金利や毎月の返済額を比較するものだと思っていました。
ところが、30代後半で実際に住宅ローンを組んだ際、思わぬ問題に直面しました。
健康診断の結果が影響し、一般の団体信用生命保険(団信)に加入できなかったのです。
最終的には「ワイド団信」を利用して住宅ローンを組めましたが、金利は年0.3%上乗せされました。
今回はこの経験をもとに、住宅ローンを組む年齢と健康状態の関係、団信の仕組み、金利差による負担、住宅購入を急ぐべきかどうかを整理します。
30代後半で住宅ローンを組んだ私の体験
わが家は2023年に築34年の中古住宅を購入しました。
住宅ローンの借入額は約3,000万円、返済期間は35年です。
購入手続きを進める中で問題になったのが、団体信用生命保険への加入でした。
当時、健康診断で再診が必要とされる項目があり、その影響で一般団信には加入できませんでした。
住宅ローンそのものを諦めることも考えられる状況でしたが、最終的には通常より引受条件が緩和された「ワイド団信」を利用できました。
ただし、その代わりに住宅ローンの金利が年0.3%上乗せされることになったのです。
たった0.3%と思うかもしれませんが、3,000万円を35年かけて返す場合、その差は決して小さくありません。
この経験から、住宅ローンを検討する際は、物件価格や金利だけでなく、自分の健康状態も大切な条件になると実感しました。
団体信用生命保険(団信)とは?
団信は、住宅ローンの契約者が死亡した場合や、契約で定められた所定の高度障害状態になった場合などに、保険金で住宅ローン残高を返済する仕組みです。
多くの民間金融機関では、住宅ローンを利用する条件として団信への加入が求められます。
一般団信の保険料は住宅ローン金利に含まれていることが多い一方、保障内容を充実させた団信や、健康上の理由で加入条件を緩和したワイド団信では、金利が上乗せされる場合があります。
なお、保障の対象となる状態や加入条件は、金融機関・保険商品によって異なります。
ワイド団信なら健康状態に不安があっても加入できる?
ワイド団信は、一般団信よりも引受範囲を広げた団体信用生命保険です。
持病や過去の病歴がある場合でも、加入できる可能性があります。
ただし、必ず加入できるわけではありません。健康状態の告知内容などを踏まえ、保険会社が個別に判断します。
また、金利の上乗せ幅も金融機関によって異なります。
私の場合は年0.3%の上乗せでしたが、すべてのワイド団信が同じ条件というわけではありません。
住宅ローンを比較するときは、広告に掲載されている金利だけでなく、実際に自分が加入できる団信と、その条件を含めた金利で判断する必要があります。
金利が0.3%違うと、返済総額はどれくらい変わる?
ここでは、私の借入額に近い条件で比較してみます。
試算条件は以下のとおりです。
- 借入額:3,000万円
- 返済期間:35年間
- 返済方法:元利均等返済
- ボーナス返済:なし
- 比較する金利:年0.4%と年0.7%
| 年0.4% | 年0.7% | |
|---|---|---|
| 毎月返済額 | 約7.7万円 | 約8.1万円 |
| 35年間の総返済額 | 約3,217万円 | 約3,384万円 |
| 支払利息 | 約217万円 | 約384万円 |
※金利が35年間変わらないと仮定した概算です。諸費用・保証料等は含みません。実際の変動金利型住宅ローンの将来の返済額を予測したものではありません。
この条件では、金利0.3%の違いで総返済額に約167万円の差が生じます。
元の記事では約210万円と書いていましたが、今回の条件で再計算すると約167万円です。
私自身の住宅ローンも、将来の金利や繰上返済の有無で最終的な負担額は変わります。
そのため、実際に167万円余計に支払うことが確定しているわけではありません。
それでも、団信の条件によって長期間の負担が大きく変わることは、住宅購入前に知っておきたかった点です。
変動金利は35年間同じ返済額とは限らない
金利差を比較するときに注意したいのが、変動金利です。
変動金利型の住宅ローンでは、借入後に適用金利が上昇する可能性があります。
一部の商品には「5年ルール」「125%ルール」があります。
これは、一定期間は毎月の返済額を据え置いたり、返済額の増加幅を制限したりする仕組みです。
ただし、返済額が変わらなくても、利息の割合が増えれば元金の減り方は遅くなります。
また、このルールを採用していない金融機関や返済方式もあります。
住宅ローンを契約する際は、現在の金利だけでなく、金利が上昇した場合の返済への影響も確認しておくべきだと思います。
住宅ローンは若いうちに組んだ方がいいのか?
今回の経験だけで「若いうちに住宅ローンを組むべき」と結論づけるつもりはありません。
早めに住宅を購入するメリットはありますが、デメリットもあります。
早めに住宅を購入するメリット
1.長い返済期間を確保しやすい
金融機関には借入時や完済時の年齢制限があります。若いうちは返済期間の選択肢が比較的広がります。
ただし、返済期間を長くすれば毎月の返済額を抑えられる一方、利息負担が増える可能性があります。
2.団信への加入条件を満たしやすい可能性がある
年齢を重ねるにつれて健康上の問題が生じることはあります。
私自身、健康診断の結果が団信の審査に影響しました。
ただし、若ければ必ず団信に加入できるわけでも、年齢が高ければ加入できないわけでもありません。
3.早い段階で住環境を整えられる
子どもの成長や家族の生活スタイルに合わせ、早めに住まいを確保できるのは魅力です。
逆に、住宅購入を急がない方がいい場合もある
転職や転勤の可能性が高いとき、家族構成がまだ変わりそうなとき、家計に十分な余裕がないときなどは、購入を待つ選択にも合理性があります。
住宅の購入には、ローン返済以外にも固定資産税、保険料、修繕費などがかかります。
金利負担を抑えるためだけに購入時期を早め、家計に無理が生じてしまっては本末転倒です。
「若いうちに買う」ことより、「無理なく住み続けられる条件で買う」ことの方が重要だと考えています。
住宅ローン控除も確認しておきたい
住宅ローンを利用して住宅を購入する場合、一定の要件を満たせば住宅ローン控除を受けられます。
2026年度の税制改正では、住宅ローン減税の適用期限が延長され、省エネ性能を備えた中古住宅への支援も拡充されました。
ただし、控除額や期間は、入居した年、住宅の種類・性能、所得などによって異なります。
私が中古住宅を購入した2023年と、これから購入する人とでは、適用される条件が同じとは限りません。
購入前には最新の制度を国税庁や国土交通省の公式情報で確認してください。
参考:
まとめ|住宅ローンは金利だけでなく健康状態も確認しよう
30代後半で住宅ローンを組んだ私が、最も意外だったのは団信の審査でした。
約3,000万円を35年間借り入れる中で、健康診断の結果が金利0.3%の上乗せにつながるとは、当初考えていませんでした。
もちろん、私の経験がすべての人に当てはまるわけではありません。
そして、この経験をしたからといって、健康なうちに無理をして家を買うべきだとも思いません。
これから住宅を購入する方には、次のことを確認してほしいです。
- 自分が加入できる団信の種類と保障内容
- 団信を含めた実際の住宅ローン金利
- 金利上昇や修繕費を含めた家計の余裕
- 自分たちの暮らしに合った購入時期
住宅ローンは、金利が低い商品を選べば終わりではありません。
健康、家計、住まい方を一緒に考えて、長く付き合えるローンを選ぶことが大切だと感じています。
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わが家は2023年に築34年の中古住宅を購入しました。
古い住宅にも、築年数だけでは分からない価値があると感じています。


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